仕入れについて
信玄食品は、あわびのスペシャリストです。
あわびについては、他社には負けない、真似できないほどのこだわりをもっています。
国内だけでなく世界中からの仕入れも行っており、品質を保持する責任ある立場として、現地視察、現地指導を徹底しております。産地毎のあわびの性質の違いに合わせ、原料の段階から信玄食品独自スペックであわびの美味しさを追求しております。
あわびをより多くのお客様にお求め頂けるよう仕入れ力を強化し、種類を豊富に取り揃え提供してまいります。
日本近海のあわび
あわびは巻貝の一種、ミミガイ科に属する貝です。オスは肝が淡い黄土(茶)色、メスは深緑色です。水温により生育速度が異なり、関東近辺では10cm育つのに4年、北海道のエゾアワビでは7年から8年かかると言われています。岩礁に分布していますが、エサとなる海藻が多いところに生息します。コラーゲンが多いので、生ではコリコリしていますが、火を通すとコラーゲンがゼラチンに変わってやわらかくなります。
日本全体のあわびの漁獲量は平成13年に10年前と比較すると約半分の2,000トン、輸入量は約900トンあまりです。最近の傾向としては、貿易統計によると輸入あわびの数量、特にアジアからの活あわびとチリからの冷凍原料の伸びには目を見張るものがあります。
日本近海に生息するのは、主に以下の4種類です。
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クロアワビ漁獲量が多く殻も身も青黒い。身がしまってコリコリしていて、刺身にすると歯ごたえがあります。茨城県以南の太平洋側と日本海沿岸、九州に分布。殻長約20cm。
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マダカアワビ孔の列(3~4個)が高く盛り上がっているのが特徴で、クロアワビと同じく刺身が最高。日本海西部を中心に分布する。殻長約25~30cm。
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メガイアワビ殻は赤褐色、足の部分は黄土色です。身が柔らかく火を通す料理に向いています。生息分布はクロアワビとほぼ同じだが、房総地方などにも分布。殻長約20cm。
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エゾアワビクロアワビの寒冷地方型ともいえるのが、エゾアワビ。岩手・宮城・北海道でよく獲れるがそれ以外の地域でも人口種苗を使った養殖がされている。韓国・中国・ハワイの養殖の稚貝もこのあわび。大きさは様々だが、主に殻長10cm程度が中心。
取り扱い輸入あわび
信玄食品は創業社長が40年以上前にオーストラリアのタスマニア島に渡り、港の岸壁に巨大なあわびが張り付いていて、現地では誰も食べない事から漁獲もしていない事に目をつけ輸入を始め、あわび事業がスタートした。信玄食品が開拓した原料は、現地指導を行い一次加工をさせています。
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オーストラリア産天然あわび
(ビクトリアアワビ・アカアワビ)日本と同じ緯度で同種の海藻が育つ為、肉厚で味・大きさ共に評価が高い。漁獲量・質ともに日本で一番需要の多い輸入あわび。現地で活きたままボイル→冷凍。殻長:約10~20cm
重量:約200~800g -
南アフリカ産養殖あわび
(ミダノアワビ)1kgを超える大型に成長する天然物は水揚げがほとんどなくなり、現在は養殖が中心。エサは昆布を与え、身は柔らかい、殻が薄くさざ波の形が特徴。現地で活きたままボイル→10g刻みで選別→冷凍。殻長:約5~9cm
重量:約30~100g -
西アフリカセネガル産天然あわび
(ヨーロッパあわび)粒が小さいため、とこぶしと間違えられる事があるが、れっきとしたあわび。天然で味もうまみがあり好評。現地で活きたままボイル→殻・肝外し→口ばし取り→冷凍。10g以下の小さいものはむきみで凍結。それ以外は殻に戻して凍結。殻長:約3~6cm(殻付で輸入するのは4.5cm以上)
重量:約5~40g -
チリ産養殖あわび(あかねアワビ)身は周りが黒く、ふちの部分にはとげのような突起物がある。表面は黄色く殻は明るい赤みを帯びている。他業者は生冷凍だが、信玄食品はボイル→冷凍を指導。少量ながら「ボイル冷凍」「生冷凍」両方を輸入している。
殻長:約7~13cm
重量:約70~250g -
そのほかのあわびオーストラリア産養殖あわび
中国産えぞあわび
韓国産えぞあわび
天然あわびと養殖あわびの違い
多くの人が知ってそうで知らない、天然と養殖の違い
天然だからよい、養殖だからいまひとつ……ということではありません。
信玄食品では天然と養殖の特徴の違いをふまえ、それぞれに適した管理・加工を行っております。
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天然あわび身の風味、香りが強い。食感も独特で、歯応えがあるのにやわらかい。活アワビや冷凍、ボイル冷凍など流通形態は様々。殻には海藻やフジツボ、砂などが付着しているため、丁寧な加工や選別が必要。
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養殖あわび養殖あわびの中心サイズは70~110g。風味、磯の風味は薄い、食感は単一的だがやわらかいものが多い。主に活アワビ流通が主流。殻には付着物がほとんどない。餌となる天然昆布の種類で色や味が異なるが品質管理面では安定。計画的に定期的に交配と放流を行うため、基本的にトレースが可能。